鮪川 – shibikawa –

さる4月7日の日曜日に、春の普請を実施いたしました。

まだ寒さが抜けきらない天候でしたが、今回もたくさんの集落の方々に集まってもらいました。



今年の冬は、例年に比べると積雪量がだいぶ少なかったこともあり、かなり過ごしやすい冬でしたが、それでも荒れた天気になる日が少ないわけではなかったですし、やはり集落のなかの様々な場所が傷んできます。

そうした場所が、決定的に壊れたりする前に、こまめに手をいれていくコトも普請の大事な役目ですし疎かにはできません。



幸いにも今回は決定的に壊れたような場所は無かったようですが、側溝にたまった落ち葉や泥をよせたり、割れかかったいたU字ブロックを補修したり。

重くて重労働ですが、ここできちんと作業しておかないと後々困りますので。



広がってきている竹藪の切り払いも難儀な作業です。

昔のように竹を資源として積極的に利用する時代ではないですし、放っておけば、いくらでも竹藪が広がってきます。



強力に根を張る植物で成長も早いので、早め早めに刈っておかないと建物や道路が傷むこもありますから。



こうして普請作業も無事に完了です。
集落の皆様のご協力に感謝したいと思います。

さて、お礼というわけでもないですが、今回は舞茸の菌床ブロックを皆さんに配らせてもらいました。
都会に住まわれてる方には想像できないかもしれませんが、このブロックを舞茸の育成に向いた環境においておくだけで、秋には舞茸が収穫できるんです。



育成に向いた環境を用意するのはちょっと大変ですが、キノコが生えてきそうな林の中に置くだけでもいいので、そんなに難しい話でもないのが田舎のいいところ。

秋には美味しい鍋をいただきたいですね。

2018年の鮪川をしめくくる最後の行事、ナマハゲが今年も滞りなく行われました。



ナマハゲに関しては、ユネスコ無形文化遺産登録ということもあって、非常に賑やかな年になりました。
鮪川でもナマハゲ役が一人増え、取り巻きで帯同してくれる人の数も例年より増えたようで、まずは良い影響があったようです。



先週のうちに編んでおいたケデを身に着け、またナマハゲ役が増えたコトでお面もあらたに一つ準備し、大晦日の空気感のなかでナマハゲの準備が進んでいきます。



今年は、幸いなことにお天気もおだやかだったため順調に家々を回っていきます。

こうして家々を回っていくのも大変ですが、実は迎え入れる方の家の皆さんも、なかなか大変です。



なにしろナマハゲのお面は視界が狭いので、まわりの人が補助しないと、すぐにあちこちぶつかってしまいます。
それでなくても、家々で出されるお神酒で酔いも回ってますから。

なので、迎え入れる部屋はきちんと片付けた上で、割られそうなガラス戸、壊されそうな障子戸なんかはあらかじめ外しておく家も多いです。

そうした上で、ナマハゲに出す御膳を用意して迎え入れます。



そうして家の当主との問答を行い、良い大人に育つようにと子どもたちを戒めて、次の家へと向かっていくのがナマハゲ行事です。



子どもたちにとっては、今でも怖いナマハゲでしょうが、昔に比べればずいぶんと優しくなりました。
昔は、ほんとにもっと怖いコトを平気でやってたはずですが、このあたりも時代の流れです。

こうして、今年も無事に鮪川のナマハゲを行うことができ、集落の一年を無事に締めくくることができてなによりです。
一年間、一緒になって支えてきていただいた集落の皆様に感謝したいと思います。

滞りなく行われたナマハゲ行事ではありますが、実際に迎え入れてくれた家は昨年よりも減りました。

人口減少という状況は何も変っていませんが、それでも集落の皆さんが、充実した暮らしを営んでいけるようにできる限りのコトはやっていきたいと考えていますので、今後ともよろしくお願いいたします。

大晦日を迎える一週間前の12月23日。

今年のナマハゲで使う、ケデ編みを行いました。



ケデというのは、ワラから作ったナマハゲが身にまとう衣装のことで、お面などと違って、毎年新しく作ります。
今年はナマハゲ役の方が一人増えたので、3匹分、9組を編み上げました。

お面だけかぶって吠えてても様になりませんので、これも年末を迎えるにあたって大事な準備の一つになります。



一口に毎年作りますと書きましたが、これが結構難儀な作業です。

ワラから縄をなうというのは、完全な手作業ですので初めての人が上達するまでには、かなりの時間と経験が必要です。
昔は日常作業でも使ってたので練習する機会も多かったでしょうが、今はケデ編みのときぐらいしか縄をなうとかしませんので。




また、縄をケデの形に仕上げていく工程も、集落ごとに作り方に違いがあったりするので、毎年作業をして作り方を年配の方から伝授してもらわないと、作れる人がいなくなってしまいます。
ネットを検索して、簡単に作り方が載ってるわけではないのです。



さらに縄ないに使うワラの確保も時代と共に難しくなってきました。

今の機械化が進んだ稲作では、稲刈りは大型のコンバインで行いますが、あれは通常は刈り取りと同時にワラを切り刻んでしまうので、手刈りや小型のバインダーで刈って、その後の工程を手作業で行う必要があります。

言うまでもなく凄く手間がかかります。

そうして刈り取り、乾燥させたワラも、はじめは余計な葉っぱ等がたくさん付いてるので、それらを取り除く「シベ取り」という作業が必要になります。
軍手をはめてワラを逆にすいていく、これも手間がかかる作業です。



ちなみに、今年の鮪川ではシベ取り用の道具を用意したので多少は効率化されましたが、それでも手間のかかる作業には違いない。

こうした準備作業あってのナマハゲです。
大晦日の当日だけの風習ではないのです。

ユネスコの無形文化遺産に登録されて、華やかな部分だけがニュースになっていますが、実際のところこうした作業を行える人の数がじわじわ減っている以上、うかれてばかりはいられないというのが各集落の本音なのかもしれません。

こうした準備を含めて、毎年ナマハゲが行える集落として続いていけるように、今後も頑張っていきたいと思います。

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